#98 DF 和田翔汰

 

2021年12月25日、インカレの関大戦で4年間の所属したアイスホッケー部を引退しました。文章を書くのは得意ではないですが、この4年間を振り返りながら思い出を書いていきたいと思います。

 2018年の春、僕は九州大学に入学しました。出身地は京都で、知り合いは同じ高校から入学した1人のみで、受験以外で来たことのない福岡にやってきました。高校の頃はサッカー部に所属していたため、大学でもサッカー関係のサークルにでも入って軽く運動できればいいかなと思っていました。新歓はでいろいろなサークルに行ってみましたが、どれもイマイチしっくりこず、次第にスポーツは真剣にやらないと面白くないなと思うようになりました。

 そんな中出会ったのがアイスホッケー部でした。新歓試合で当時の先輩方の速く、激しいプレイヤーを見て、その面白さに惹きつけられました。入部するか迷っていましたが、現役で阪大にいった友達がアイスホッケー部であったこと、たまに浪人していた北大、京大の友達が入部しようとしていたことから、全員で入部して七帝戦で戦おうということになり入部を決めました。

 1年生の頃は、教わること全てが新鮮でやればやるほど上手くなることが楽しく、夢中になっていました。24時からの練習で帰ってくるのは3時ごろなのに、次の日の1限に学校に行っていたりと今考えると、よくそんなことができたなと思います。当時はまだ箱崎キャンパスがあったので、夏はそこで合宿を行っていましたが、昼間のグランドでのパック連、氷上練習後の夜中に原付を持っている1年生5人でめちゃくちゃ文句を言い合いながら朝までコインランドリーで全員分の洗濯をしたことなど、今ではいい思い出です。学生リーグでは、当時の2部リーグで優勝したものの、1部との入れ替え戦で琉球大に負けて昇格を逃し、試合に出ていない1年生なのに悔しさを感じたのを覚えています。そんなこともあり、自分たちの代では絶対に昇格してインカレに行くんだと言い合っていました。

 2年生の頃は厳しいことが多くありました。立て続けに部員が辞めていったうえに、ゴーリーも辞めてしまい、急遽僕らの代からゴーリーを出さなくなってしまったこともありました。自分たちの代の雰囲気も決して良いものではなかったと思います。何人かは辞めようか迷っていましたし、正直僕自身も辞めることを考えていました。しかし、岡部がゴーリーになる決意をしてくれたこと、新入生(一つ下の代)が入部してくれたこと、さらにやっぱり学生リーグで勝ってインカレにいきたいという気持ちからこれからも続けていくことを決めました。この年の試合の結果としては、いいものではなかったかもしれませんが、練習のキツさも、精神的な面においても最も耐え抜いて頑張った一年だったと思います。

 3年生では、一つ上の代が3人であったこともあり、かなり自由にプレーすることができるというところでコロナによりほとんどの大会が中止になり、練習もできない期間が続きました。なんとか開催することができた学生リーグは、トーナメント方式になり優勝のチャンスがありました。しかし結果は勝てると思っていた九工大に初戦敗退。とてつもない悔しさだけが残る大会になりました。何より、唯一の大会で4年生を勝たせてあげれませんでした。

 そして迎えた4年目、副将という幹部の立場になり、やる気に満ち溢れていました。勝つためにはどうしたらいいかを話し合い、絶対に学生リーグで優勝するんだと意気込んで最後の1年を過ごしました。4年が11人と恵まれた状況でもあったため、学生リーグでは優勝し、念願の案から出場を決めました。七帝戦では思っていた結果にならず、すっきりしない状態で向かった帯広ですが、最後の関大戦は、不思議な感覚でした。めちゃくちゃ点を取られているのにめちゃくちゃ楽しい試合で、周りも皆、必死にかつ楽しそうにプレーしていました。ずっとこの試合が終わらずにいてほしいと本気で思っていました。そして試合を終えた時には、言葉にできないほどの達成感を感じて、七帝戦のモヤモヤは一切ありませんでした。あの感覚はアイスホッケー部に入部しないと味わえなかったし、この先感じることもないと思います。

 以上が僕のアイスホッケー部の4年間です。本当はここでは書ききれないほど、たくさんの思い出がありますが、これくらいにしておきます。九大アイスホッケー部に入部したことで僕の大学生活=アイスホッケーと言ってもいいくらい、すごく充実したものになったし、この先一生の宝物です。

 大迫監督、土肥コーチを始め、応援してくださったOBの方々には本当に感謝しています。ありがとうございました。

後輩たちへ

 僕はこれといって副将らしい威厳もなかったし、僕らの代は先輩らしくもなかったと思いますが、ついてきてくれてありがとうございました。皆さんのおかげで本当に楽しく部活ができました。僕たちと一緒にインカレに行ったときの楽しさや感動を忘れずに、次の代へと伝えていって下さい。10年、20年後に見に行っても面白いと思えるような強く楽しいチームにしてくれることを願ってます。